苦節20年、三宅伸(岡山・64期・39歳)が悲願のG1タイトル獲得―。
グランプリへの賞金争いが決着する一戦、G1第24回全日本選抜競輪の決勝は12月9日、埼玉県・西武園競輪最終11Rで争われた。盟友・佐藤友和のグランプリを確実にすべく主導権奪取に燃える山崎芳仁に、今節好調の荒井崇博が挑む形となったレース。打鐘で3番手外併走の山崎芳仁が佐藤友和を連れて先行態勢、流し気味にホームを通過するところ後方から海老根恵太―渡辺晴智が巻き返しに出て、山崎ともがき合いになり後続詰ったところ、石丸寛之が三宅伸を連れて2角から豪快に捲り発進し、後続を引き離して迎えた直線、番手絶好の三宅が差しきって優勝。選手生活19年4カ月にして初のビッグタイトルを獲得し、賞金2790万円(副賞含む)を獲得した。
12年ぶりにグランプリに挑むことになった三宅は「(石丸寛之と)2人でちぎっていると思ったので早く差しに行ったのが勝因です。今はまだ優勝の実感がなく、不思議な気分です。最近、『我慢する木に花が咲く』という言葉を知って、ずっとそうなりたいと思っていたのですが、実現でき本当に良かったです。枯れかけていた自分を応援してくれた皆さんに感謝し、優勝を報告したいですね」と語った。 |