深谷知広についた金子貴志が番手差しV、悲願のG1初制覇を果たした。新潟県弥彦競輪場の「G1第22回寛仁親王牌」の決勝は、7月15日の最終日第11Rで争われた。レース前受けは、深谷の後位で飯嶋則之、金子貴志(愛知・37歳・75期)が競り合う様相、岡田征陽、浅井康太、井上昌己に川村晃司、成田和也、木暮安由の細切れ戦。赤板で川村が深谷を捉えて前に出るとスローに落として後位は成田、岡田、木暮の並び。飯嶋を嫌う深谷はジャン前から仕掛ける。ダッシュを掛けた深谷は川村を叩きに行く渾身のもがき。飯嶋は遅れて、金子が必死に食らいつくと最終ホームで、川村を捉えた深谷と連係し、再度深谷は戦闘態勢。スピードに乗って逃げる深谷にバックから捲り放つ川村も、金子の牽制で後退。直線は、深谷を番手から差す金子と中を突いた成田の3車デッドヒートとなったが、外の金子のタイヤが僅かに出ていた。「30歳を超えG1制覇は夢のまた夢だと思っていた。最後の直線は抜けないかなと思ったが、力をふりしぼった」と感涙の弁だった。 |
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