日本財団会長を退任、
記者会見する曽野綾子会長

日本財団新会長の笹川陽平現理事長(右)と
新理事長の尾形武寿常務理事(左)



 日本財団(財団法人・日本船舶振興会:東京都港区赤坂)は5月25日、評議員会・理事会を開き、6月末で任期満了となる曽野綾子会長(73)の退任と、笹川陽平理事長(66)の会長就任、尾形武寿常務理事(60)の理事長就任を選任したと発表した。監督官庁の国土交通省に認可申請し、同省も認可する方針だ。

 同日午後4時から東京・港区赤坂の日本財団2階会議室で「2004年度事業決算報告」と新旧役員人事の記者会見が行われ曽野会長、笹川理事長、尾形常務理事らが会見に臨んだ。

 曽野会長は「9年7カ月の3期に亘り務めて参りましたが、私としては役割を果たし満足です。今後のことは笹川理事長に託します。笹川さんは財団のことを一番よく知っている人で、一番働く人ですから」と挨拶。

 日本財団は1962年、財団法人「日本船舶振興会」として設立され、初代会長に笹川良一前会長(故人)が就任。1995年7月に死去するまで33年間会長職を務めていた。作家の曽野綾子さんはその後任として同年12月に2代目会長に就任。翌年から同振興会の通称を「日本財団」に改め、組織内部の改革と事業の透明化、助成金の送り先や金額等の情報公開化などに取り組んで来た。

笹川理事長は「曽野会長の志を継承し、今後も全力投球することによって評価を得たい」と抱負を述べた。

(2005年6月20日号)