【 コラム colum 】

公営レース賛成派
〜客 席 か ら 本 音 で 語 る 公 営 競 技 〜


公営競技ライター 沢 ともゆき

vol.31 「すべて見せます! オートレースSG観戦ツアー」


公営競技観戦会第二弾はオートレース! ネット中心の集客、
そして参加者に至れり尽くせりの企画を用意したツアーの一部始終をご報告


 先日の川崎競輪に続いて私が企画したのは、前々号の当欄にて告知させていただいた船橋オートレース・SG開催での観戦会。名付けて『船橋オートSG観戦デイツアー』だ。募集人員は50名。主催側の目的というか目論見としては…

●参加者は主にネットで集める
 現在でも全国で加入者数が増大の一途である「ミクシィ」をはじめ、インターネットの伝播力を利用しての集客方法を確立させる。
●競技の「全て」を見せる
 客席からの観戦だけではなくロッカー・走路周辺などのバックヤード、そして走行するマシンについてなど、一日でオートレースの全てを見られる企画とする。選手との交流も極力行えるようにする。

 以上2点を柱として企画全体を考えることとした。
 まずは場運営担当の日本トーター様にご協力をいただき、SGだというのに特観50席をご用意いただく。初期段階でこちらの発案した「ロッカー見学」「走路内観戦」「選手食堂での食事」「選手によるマシン講座」などの各企画については、トーター社側から競争会、選手会などに折衝いただくことに。その結果、ロッカー見学・走路内観戦は可だが、選手食堂への出入りやマシン講座は不可とのこと。一部企画が実現できなかったのは残念だが、SG開催というピリピリした状況の中では致し方なしと了解し、準備を進める。

 ファン層の拡大が観戦会の主目的ゆえ、参加にあたっての応募条件は「オート初心者、または初心者を含むグループ」。正直なところ、こう限定した場合応募者が定員に達するかどうか、一抹の不安はあった。しかし実際に募集を開始したところ「SGで特観無料の上、予想紙・飲食券つき、更にバックヤードまで見られる」という企画はかなりの好評を博し、締切日には定員を越える応募をいただいた。残念ながらお断りさせていただいた十数名の皆様にはまた次回以降お声をかけさせていただきます。

 9月23日の観戦会当日朝。船橋オート正門脇に50名の参加者が集合した。性別は男女ほぼ半々、年齢は20代から50代まで。この中の誰がオートにハマるのか? ハマらないのか? 
 特観席内の観戦スペースに入り、まずは沢によるオート初心者講座。ハンデ、試走タイム、レース展開の概略から具体的予想法までを濃く、かつ手短に。それを進めている間にも、レースが始まると満員の特観席内は周囲の一般客の歓声が響き渡る。何人かの初心者はビックリした表情ながら「盛り上がりますねぇ」と嬉しそうな表情。こちらもつい顔がほころぶ。


特観席でオートレース初心者講座を展開する筆者

 4R発売開始時から参加者を4班に分けてバックヤードへと誘導する。走路を横切り、中の芝生へと入ってゆく参加者一同はスタンドから見ていてもかなり目立つ存在。特観内のお客も「何だ、あれは?」と、ちょっと羨ましそうな様子だ。
 走路内観戦から戻ってきた参加者は一様に高揚した表情で「凄い迫力!」と口を揃える。ここまで興奮させるのだから、やはり見せられるものなら見せた方がよい。その後、本格的観戦に入った参加者一同は、お互いの予想を交換しあいながら、こちらの予想を遥かに上回るペースで車券を購入。私のもとへも、終始初心者の方々からの質問が飛ぶ。最終レースまで、熱気の続く観戦会となった。

 こうした観戦会企画はどこの場でも実施可能だろうし、集客の方法如何によっては新規ファンの獲得に大いに役立つだろう。特にヒラ開催でガラガラの特観スペースを有効利用するのには最適だ。全国の施行者が知恵を絞って様々な観戦会企画が実現されてゆけば、世間的にもレース場に目を向けさせる良いきっかけになるのではないだろうか。 


池田・永井の両スター選手と記念撮影

(2007年10月20日号)


筆者●沢ともゆき プロフィール

昭和40年代前半生まれ、東京下町在住。造り酒屋の家系に育ち、放蕩な青春期を送る。20代より公営全競技を最大の趣味とし、現在も本業(編集・デザイン事務所主宰)のかたわら全国レース場を渡り歩く。昨年より公営競技ライターとしてデビュー。座右の銘は『人生は種銭稼ぎ』。

『公営レース賛成派』 <http://www.sanseiha.net/>
ご連絡は本誌編集部、もしくはEメール tom@sanseiha.net まで。